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【帰国子女】高校受験のために絶対必要な条件(受験資格) 「9年の課程」や「中卒認定試験」などについて

帰国後に帰国子女として高校に入学するためには、絶対にクリアーしておかなければならない条件(受験資格)があります。

帰国子女が志望する高校選びでは、少なくとも受験資格の条件を満たさないと年齢相応の学年に入学(編入)できなかったり、場合によっては受験すらできなくなってしまうこともあるので注意が必要です。

前回の義務教育課程への入学資格に引き続き、今回は日本人(日本国籍保有者)である帰国子女が日本の高校を受験するために必要な受験資格(入学資格)について整理しましたのでシェアします。

子供の将来の進路を考えるときの参考になれば幸いです。

 

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帰国子女の高校の受験資格(入学資格)

帰国子女として日本の高校に入学できる条件は、

  1. 外国において、学校教育における9年の課程を修了した者(学校教育法 施行規則 第95条 第1項)
  2. 在外教育施設(中学校と同等であると指定された課程)を修了した者(学校教育法 施行規則 第95条 第2項)
  3. 就学義務猶予免除者等の中学校卒業程度認定規則(昭和41年文部省令第36号)により、中学校を卒業した者と同等以上の学力があると認定された者 (学校教育法 施行規則 第95条 第4項)

(参考)
高等学校入学資格について
各学校段階における入学資格等について

の3つのあり、いずれか一つの条件を満たせば高校への入学資格が得られます。

当然ですが、入学資格がなければ受験資格はありません。

それでは帰国子女が高校受験に必要な条件(受験資格)について具体的に説明します。

 

1.「外国において、学校教育における9年の課程を修了した者」とは?

これは子供を海外の現地校やインターナショナルスクールに通わせる場合に留意しておかなければいけない条件です。

この「9年の課程を修了した者」かどうかについては帰国子女を受け入れる高校や教育委員会によって審査され、しばしば解釈に違いがあるため、海外の現地校やインターナショナルスクールに通う子供を持つ保護者の方は早くから都道府県の教育委員会や受験を希望する高校に確認しておくことをお勧めします。

受験を希望する高校が公立であれば教育委員会が、国私立であればその学校が、それぞれの審査手続きで過去に在学した学校の履歴も考慮するなどして9年の課程を修了したかどうか個別に認定されます。

調べてみると、アメリカ式のインターナショナルスクールやアメリカの現地校に通っている子供なら、基本的にはGrade 9の課程を修了すれば高校入学資格を認められているようです。

また、イギリスの現地校やブリティッシュ系のインターナショナルスクールの場合になると、他国の教育システムより義務教育が1年早く始まるためかYear 9の修了をもって9年の課程を修了したものとみなされる(※1)場合もあれば、Year 10まで修了しなければ9年の課程を修了したとみなされない場合もあるようです。

※1:例えばICU(国際基督教大学高等学校)の帰国生徒入試東京学芸大附属国際中等教育学校の第4学年(高1相当)編入学試験の募集要項にはその旨がハッキリ記載されています。

そして注意が必要なのは、この9年の課程を修了したかどうかについては教育システムの違いだけでなく子供の誕生日によっても違いがでてくるということです!

どういうことかと言うと、同じ中学3年相当の年齢の子供でも、日本と外国の年度の区切り方のズレと誕生日の違いによって9年の課程を修了したとみなされないことがあります。

具体的には、北半球で一般的に9月から新学期がはじまるアメリカ式の教育システムのもとでは4月2日~8月31日生まれであれば中学3年相当の年齢の6月までに9年の課程(Grade9)を修了できますが、同じ中学3年相当の歳の子供でも早生まれを含む9月1日〜4月1日生まれなら同時期は一つ下の学年(Grade 8)なので、翌年の6月まで9年の課程を修了することができないということになり、学年を一つ下げないと日本の高校入学資格は得ることができない※2)のです!!!

※2:ICUでは9年の課程が修了していなくても「9年生(Grade 9)未終了受験要望書」を提出することにより受験資格が得られると募集要項にハッキリと記載されていましたが、ほとんどの高校の場合9年の課程の修了を求めているようです。詳しくは受験を希望する学校にお問合せください。

これが同じく北半球で一般的に9月から新学期がはじまるイギリス式の教育システムであるなら、4月2日~8月31日生まれであれば中学3年相当の年齢で6月までにYear 10を修了(※3)、同じ中学3年相当の子供でも9月1日〜4月1日生まれなら同時期は一つ下の学年ですがYear 9を修了することになるので、イギリス式の場合なら学校や教育委員会にもよりますが、誕生日にかかわらず中学3年相当の年齢であれば9年の課程を修了したものと認められ、9月1日〜4月1日生まれでも学年を一つ下げずに日本の高校入学資格は得られることもありそうです。

※3:ただし、日本では学齢に達していないと高校に入学することができないので、4月2日~8月31日生まれでイギリス系の学校のYear 9を中学2年相当の年度で修了しても、中学3年相当の年度から高校に入学することはできないようです。

また南半球のオーストラリアは7月から新学期が始まったりと、それぞれの国によって教育制度や年度(学年)の区切りが異なるため、9年の課程の修了する条件についてはやはり志望先に個別に問い合わせする必要があります。

そして、満15歳になる中学3年相当の年齢になっても日本の高校受験の資格が得られず、どうしても学年を一つ下げて日本の高校受験をしたくないのであれば、現地校やインターから日本人学校に転校したり、早めに日本に帰国し公立中学校に転校するなどの方策をとることになります。

この場合であっても、志望する高校によっては日本人学校や日本の中学に転校する期限を設けている場合もあり、確認が必要です。

以上、重ね重ねになりますが、海外の現地校やインターナショナルスクールに通う子供を持つ保護者の方はあとで慌てることのないように、早めに9年の課程の修了の取り扱いについて志望先の高校や教育委員会に問い合わせしておきましょう。

 

2.「在外教育施設を修了した者」とは?

二つ目の条件は「在外教育施設(中学校と同等であると指定された課程)を修了した者(学校教育法 施行規則 第95条 第2項)」と定められています。

これは一言でいえば、日本人学校の中学部を卒業すれば日本の高校への入学資格が取得できるということです。

なお、補習授業校を卒業しただけでは高校の入学資格は取得できませんのでご注意ください。

(参考)文部科学大臣が認定した在外教育施設の一覧

 

3.「就学義務猶予免除者等の中学校卒業程度認定規則により、中学校を卒業した者と同等以上の学力があると認定された者」とは?

簡単に言えば、中卒認定試験(中学校卒業程度認定試験)に合格することで高校への受験資格(入学資格)が得られるということです。

ところで、前項までで説明したように、海外の現地校やインターナショナルスクールで9年の過程を修了するか、日本人学校の中学部を卒業すれば、帰国子女は日本の高校への入学資格を取得できるので、そうなると帰国子女で中卒認定試験を受けて高校入学資格を取得しようとするのは「現地校やインターに通う9月1日〜4月1日生まれの子供や、滞在国で正規の学校教育を受けていない子供など、9年の過程を修了することなく帰国するケース」のみが考えられます。

そして、中卒認定試験にも受験資格が必要で、それは、

その年度の末(3月31日現在で)で次の1から4までのいずれかに該当する者が受験できます。

  1. 就学義務猶予免除者である者又は就学義務猶予免除者であった者で、満15歳以上になるもの
  2. 保護者が就学させる義務の猶予又は免除を受けず、かつ、満15歳に達する者で、その年度の終わりまでに中学校を卒業できないと見込まれることについてやむを得ない事由があると文部科学大臣が認めたもの
  3. 満16歳以上になる者(1及び4に掲げる者を除く。)
  4. 日本の国籍を有しない者で、満15歳以上になるもの

(参考)就学義務猶予免除者等の中学校卒業程度認定試験

となっており、帰国子女に適用されるのは「2.中学校を卒業できないと見込まれることについてやむを得ない事由があると文部科学大臣が認めたもの」と「3.満16歳以上になる者」の要件が該当します。

なので、高校1年生相当の年齢である満16歳になる年度には自動的に中卒認定試験は受けらますが、もし学年を一つ落としたくない場合は、教育委員会と交渉したり、帰国時期や住民票をいれるタイミングを調整したり、また中卒認定試験とあわせて高校の受験対策をしながら中学3年生相当の年齢で中卒認定試験を受験することにもなり親子ともに多大な労力が必要となるでしょう。

そして最終的に中卒認定試験に合格すれば高校への入学資格が得られます。

 

まとめ

海外で日本人学校の中学部もしくは日本国内の中学校を最終的に卒業すれば問題ありませんが、現地校やインターナショナルスクールに通っている子供は日本の高校入学資格を満たしているかどうかはその証明が必要です。

早い時期に希望する高校や教育委員会に受験資格(入学資格)を確認しておけば、さらに帰国子女枠で受験するか・一般受験するか・途中から編入させるかなど帰国のタイミングなど計画もたてやすく、また、受験科目や対策などがまったく異なりますので子供の負担も減らせます。

また、日本の高校を卒業すれば、日本の大学の受験資格も当然に得られますのでその後の大学受験の対策もたてやすくなります。

我が家の場合は上の子は4月2日~8月31日生まれ・下の子は9月1日〜4月1日生まれで子供2人とも現在インターの小学生レベルです。

下の子の進学スケジュールを年表で書いてみたときに、このままインターで中学までいっても日本の高校と大学を受験できるのが1年遅れるかも?ということに気がついて日本の高校受験資格について調べてみました。

結果的に、たまたま入学させたのが義務教育の始まりが1年早いイギリス系のインターなので、このままいけばおそらくYear 9を修了する通常の中学3年相当の年度に高校受験できそうで(させてもらえそうな学校あって)ホッと一安心です。

だって、1年遅れればそれだけ教育費もかかり、また大学受験時には浪人生といきなり競合するので一回で大学に受からなければ更に1年以上教育費がかかることになります。

子供が大学に入る頃は夫婦ともどもリタイアしたいので、おもに経済的な理由でとりあえず最終的には日本の大学への進学を予定しており、そこに至るまでにロスがあるようならいまの学校も見直す必要があるかと思いましたがこのままなら助かりそうです。

海外で子供をインターや現地校にいれている保護者の方は、今後の進学スケジュールをいちど日本式で整理してみると今まで気がつかなかったことがあるかもしれませんのでお勧めします。

また最近では「N高等学校」など海外にいながら日本の高校卒業資格(大学入学資格)も取れる通信制高校もあり、高校選びの選択肢の一つになります。学校によっては予備校と提携するなど、費用も安く、インターに通いながら同時に日本の大学受験対策もできそうです。

 

 

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