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国境なき主夫

海外での子供の教育

海外での子供の学校選びで後悔しないために知っておくべきこと

海外に移住してから8年が経過。日本を出るときは1歳だった上の子もいまや9歳になり、海外で生まれた下の子も早くも5歳となりました。
その間ヨーロッパやアジアで5カ国に住み、言葉も文化も違う国々で、子供たちを保育園や幼稚園から小学校まで、フレンチ・アメリカン・ブリティッシュや国際バカロレアなどのインターナショナルスクールや、日本人学校・補習授業校といろいろな種類の学校に通わせました。
海外赴任先での子供の学校を選ぶ基準は、子供や国の状況など様々な要素があり、通わせてみてからも慣れるまで何かと心配です。
これから子連れで海外赴任される方のご参考になればと、これまでの経験から海外での子供の学校選びにあたって注意したことや実際に通わせた感想、学校探しに役立つであろうことをシェアします。 

参考記事

インターナショナルスクールって英語が話せなくても大丈夫?英語力よりも大事なこと

海外の学校の種類や特徴、子供を通わせた感想

海外にはいろいろな種類の学校がありますが、おもな違いは教育システム(学校制度やカリキュラム)と学校運営の主体です。
ほとんどの日本人が通うであろう、日本人学校・現地校・インターナショナルスクールそして補習授業校について、違いや実際に子供を通わせた感想など書いてみます。

日本人学校

文部科学大臣が認定している、日本式の教育システムの学校です。
学校運営は、おもに現地の日本人会や保護者などが中心になっている私立の学校です。
日本人が多い国には高等部が設置されていることもありますが、ほとんどの国では小学部と中学部の義務教育課程のみが設置されています。
日本国内の学校と同等の教育を行うため、卒業(在籍)すれば日本国内の学校と同じ資格が得られます。

基本的にいつでも入学できますが、入学資格は「日本人会の会員であること」という場合がほとんどです。
そして、その日本人会への入会資格が日本人であることなので、結果的に日本国籍を保有していなければ日本人学校には入れないということになります。
以前、日本に興味のある外国人の方から、子供を日本人学校に入れたいという相談があったのですが、日本国籍保有者じゃないとダメということがわかり、残念がられました。
この条件があることで、日本人学校は、海外であっても日本語に不自由のない子供だけが集まり、日本と全く同じような教育環境が整っているのだと思います。

子供を通わせた感想としては、先生は選抜されてきているのでレベルは高く、また優秀な駐在員や外交官などの家庭の子供が多いので生徒のレベルも高く、日本の平均的な学校よりとてもよい環境だと思います。
ただ、良くも悪くも日本式と言いますか、決まり事が細かく、文房具や楽器などの指定も多く、すこし窮屈な感じもありました。
また、通学区域や通学方法も限定されている場合が多く、実際に通学区域をちゃんと調べずに入学させようとしていたら、少しの距離なのに引越しなければいけないこともありました・・・。

これまで主にインターナショナルスクールに通ってきた上の子に、日本人学校に通った印象に残ったことを聞いてみたら、

  • 生徒が教室の掃除をすることに驚いた(インターだと職員や業者が掃除をしている)
  • 授業中、生徒は先生が黒板に書いたことをノートにコピーしているだけ
  • 日本人学校の友達はみんな家ではゲームばかりしている

とのことでした。 

現地校

所在国の政府公認の教育システムや言語で学ぶ学校です。
学校運営は公立や私立などその国の法令によって運営されています。
入学資格はその国の法令によります。
卒業(在籍)すればその国の教育システムでの資格が得られます。

その国の言語で学ぶため、日本人家庭の場合、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなどの英語圏の国でなければあまり現地校に通わせることはないでしょう。
また、国によっては外国人でも授業料無料だったり一定年齢以上で公的な教育補助を受けられることもあります

英語圏の国にいたときに子供を現地の保育園に通わせましたが、英語の下地を作ることが出来ました。
学校からの連絡や親同士の会話も当然英語なので、親もある程度英語がしゃべれなくてはいけませんでした。
あのまま現地の幼稚園や小学校に進学していたら、子供の英語はいまよりずっと早くネイティブスピーカーレベルになることでしょう。
また、非英語圏の国もふくめ、親がその国の言語を使えないかぎり子供を現地校に通わせること難しいと思います。

インターナショナルスクール

所在国の公認教育システムではない他の教育システムで学ぶおもに外国人のための学校です。
所在国の法令下で設置されるため、ほとんどの場合は私立となります。
一口にインターナショナルスクールと言っても、アメリカ式・イギリス式や国際バカロレア式などいろいろな教育システムの学校があり、第1言語が英語の学校が大半です。
インターナショナルスクールの卒業時に得られる資格は、採用している教育システムにより異なります。
インターナショナルスクールの選びの際のポイントは後述しますが、ここでは代表的なインターナショナルスクールの評価機関から認定されている学校をインターナショナルスクールと呼ぶことにしています

基本的に定員に空きがあればいつでも入れますが、学費が高額な場合が多いです。
学校にもよりますが、入学の際に英語などのテストがあり、その結果によっては学年を下げての入学になることもあります。
そのため、入学前に子供に英語の準備を少しはさせた方がいいとは思いますが、小学校低学年以下なら1年もすればある程度は追いつけます。
また、人気のある学校ほどウェイティングリストで欠員待ちをしたり、出身国のある地域毎の枠をもうけて出身地域のバランスをとっている学校では空いていても入れないこともあります。

これまでに子供達を国際バカロレア(IB)の認定校、アメリカンインターナショナルスクール、ブリティッシュインターナショナルスクールさらにはフレンチインターナショナルスクールとほとんどの種類のインターナショナルスクールに実際に通わせましたし、学校探しの際には他のインターの様子も調べました。
学校によっていろいろ違うとは思いますが、これまで実際に通わせたインターナショナルスクールなどの経験談などを書いてみます。

アメリカンインターナショナルスクールについて

  • 元気のいい先生が多く、とにかくポジティブ。成績表をみてもポジティブなコメントばかり。
  • 学校運営のシステムがしっかりしており、すみずみまで細かく行き届いている。
  • 評価方式(アセスメント)の基準も細かく設定してあり、成績表を見ると何が足りなくて何がよいかがわかりやすい。
  • ランチタイムが短い!実質15分もなかった。

ブリティッシュインターナショナルスクールについて

  • 英国式のカリキュラムで日本でいう幼稚園の年長から義務教育課程が始まる。おもな国々の教育システムより義務教育の始まりが1年早い。
  • カリキュラムもしっかりしているが、アメリカンスクールよりも小学校低学年から言語(読み書きとボキャブラリー)に重点を置いているように感じられた。上の子を入れたばかりのころ、理科の宿題で頑張ってレポートをいっぱい書いたのに、先生からは「字が汚くて読めない」との一言コメントしかなくて驚いた。後に言語教育に力を入れているのだとわかった。
  • ヨーロッパ系(ブリティッシュやフレンチ)はアメリカンスクールよりもマナーなどしつけは厳しいと感じた。
  • イギリスのカリキュラムはどちらかというと理系科目が重視された教育システムで、将来日本の大学の理系学部を帰国子女枠で受験するならば高校で国際バカロレアのディプロマを選択するより英国式のA-LEVELを選択した方が効率的かもしれない

フレンチインターナショナルスクールについて

  • 上の子が幼稚園年齢の時に通ったが、アートに力を入れていた。お絵かきでは多くの色を使うように指導されていて、たとえば海を描く場合でもただの青一色ではなく、濃い青・淡い青はもちろん白や黒なども使うように指導されていた。日本人学校の幼稚園に通っていた下の子の絵とは明らかに作風が違い、よりイマジネーション豊かな感じです。
  • フランス語だけでなく英語も習うバイリンガル教育の学校が多いようです。通わせていたフレンチスクールもバイリンガルで、親もほとんどが英語を話せ、学校からの連絡もフランス語と英語の両方使われていた。なので、フランス語がわからない親でも英語だけでも大丈夫です。
  • ランチタイムが長くメニューもよく練られており、食育は充実していた。給食は毎日パン・サラダ・スープとおかずのフルコースで、こじんまりとした学校だったので全校生徒が一同に会し、1時間ほどかけてゆっくり楽しみながら食べていた。 そのため、次にアメリカンスクールに転校した時、ランチタイムが15分ほどしかなく、全然食べ終われないと文句を言っていました・・・。その次にブリティッシュスクールに通うことになったらランチタイムは30分程度のちょうどよい時間になりました。
  • しつけはややきびしく、パニッシュメント(罰)もあるが、枠にはめようという感じではない。
  • フランス人はもちろん、フランス語圏のアフリカ人や、スペイン語圏やイタリア人などのラテン系の国の子供の割合も高く、他のインターナショナルスクールと比べると出身国の分布が広いため、一番インターナショナルな感じがした。この点は英語とフランス語を使うカナディアンスクールも同様の傾向かもしれません。
  • あくまでも幼稚園に通わせただけの経験で、小学生以上の進学は言葉の問題もあり考えられませんでしたが、上の子は芸術性や多様性などを学び実際にその後イマジネーション豊かになったと実感しているので、幼稚園だけでしたがよい経験だったと思います。
    一方で、妻は母国語である日本語もまだ未熟な時期にフランス語と英語を同時に学ばせたのは混乱してあまりよくなかった、と言っていました。
    言語の習得については子供の性格や性別の要素が大きいのでは?とは思いますが、フレンチスクールへ入れたことの善し悪しについてはいまだ夫婦で意見が分かれるところです。

インターナショナルスクール全般について

  • いろいろな国の子供がいるので母国語は英語ばかりではなく、英語圏の現地校よりは英語のレベルは若干劣ると思いますが、英語でコミュニケーションし勉強する学校と言った感じです。
  • 文化的な背景の異なる子供達が集まるので多様性があって一人一人の個性が尊重されていました。たとえば給食(ランチ)ひとつとっても、宗教や風習もいろいろなので、ベジタリアン向けのメニューと、どの宗教でもあまり問題のない鶏肉メインのメニューを選べるところが多いと思います。ヒンズー教の子供達は牛肉は食べませんし、ムスリムの子供達は豚肉は食べません。
    あと、ムスリムの子供達はラマダン(断食)の期間は日中は食べない子供も多かった。
  • 学校運営はアメリカンスクールはシステマティックで効率的、ブリティッシュスクールとフレンチスクールはアットホームな感じです。
  • 夏休みは2〜3ヶ月で、それ以外にも長めの休日が頻繁にあり、その間をどう過ごすかも考える必要がある。 
  • インターは学費が高いので担任の先生がハズレだったときのショックは大きい。

その他の外国人向けの学校について

他にも、所在国以外の教育システムを採用している学校として、日本人学校が日本国内と同等の資格を得られるのと同じように、インターナショナルスクールの認定は受けてはいませんが、アメリカ式の教育システムのアメリカンスクール、英国式の教育システムのブリティッシュスクール、オーストラリア式のオーストラリアンスクールやカナダ政府(州)公認のカナディアンスクールなどがある国もあり、それぞれの教育システムに応じた資格が得られ、それらの学校はインターナショナルスクールに比べて学費が安い場合もあるので一考の価値があります

日本人補習授業校(補習校)

現地校やインターナショナルスクールに通う子供向けに、週末や放課後に日本語を使って国語や算数・数学などを日本式の教育システムで学ぶ学校です。
日本人学校と同様に、日本国政府から支援を受けており、学校運営はおもに現地の日本人会や保護者などが中心になっている私立の学校です。
小学部と中学部の義務教育課程のみが設置されています。
「学校」ではありますが、通学や卒業しても公の資格は何も得られません

基本的にいつでも入学できますが、日本人学校と同様に、入学資格は日本人会の会員であること、つまり日本国籍保有者という場合が多いと思います。
ただし、補習校に通う子供は日本人の国際結婚家庭も多いなど、日本人学校よりは少し緩い雰囲気だと思います。

子供を通わせた感想としては、国際結婚家庭の割合によって学校の性格や教育レベルが変わると思いました。
例えば、日本人と外国人の国際結婚家庭の割合が高いほど、日本語習得に時間を要する子供の割合も高くなり、学年が上がるにつれて特に国語の授業進度が遅くなると思います。
なので、そのような国際結婚家庭の割合が高い学校ですと、例えば日本に帰国して中学受験を予定しているご家庭などには少し物足りなく感じられることでしょう。

それでも勉強以外で日本の四季折々の文化的な行事(餅つきなど)を催す学校も多く海外にいても貴重な体験ができます

また、同い年の仲間と一緒に日本語で勉強するという場は子供がモチベーションを維持できたのでとてもよかったです。

海外での学校の選び方とポイント

学校を選ぶにあたっては、当然ですがまずは赴任先にはどんな学校があるか調べます。
それから、それぞれの学校と職場や住む場所の位置関係、交通の便、買い物等日常生活の利便性や治安等などを総合的に検討し、学校や住む場所を決めるのが合理的です。
また、学校によっては通学指定区域があったり、またスクールバスなどの通学手段についても違いますので確認が必要です。

それでは、海外赴任先での子供の学校選ぶ際に注意すべきポイントを順に紹介します。

子供の年齢や性格、予定滞在期間

子供がまだ小学校2年生以下でしたら、言葉を覚えるのも早く、たとえ現地校やインターナショナルスクールに通っても比較的早く順応できるでしょう。
ただし、我が子や他の日本人のお子様を見てみると、英語など母国語の日本語以外の言語を同じ歳のネイティブなみに習得するには、おとなしい子や男の子では最低3年、おしゃべりな子や女の子でも最低2年はかかると思います。子供がまだ小学校3年生以上になると、日本の小学校でも熟語や抽象的な単語が増えはじめ国語のレベルが上がるのと同様に、海外の教育システムでも専門的な単語や抽象的な単語が増えてくるので、言語習得の労力は小学校2年生以下の子供よりもう少しかかるかと思います。
また、現地校やインターは夏休みなど休みが多く、言語の習得にあたっては、予定滞在期間が2年未満でしたら、個人的には中途半端にならないように日本人学校を第一に検討するのがよいと思います。

学費

国にもよりますが、学費の比較としては、
現地校 < フレンチスクールやカナディアンスクール < 日本人学校 << インターナショナルスクール
の順で高くなります。
日本人学校の国によって幅はありますが、年間50万円〜100万円が多いです。
インターナショナルスクールの学費は日本人学校の2倍以上の場合が多く、勤務先の補助等がないと子供を通わせることが大変です。
学費が比較的安く、カリキュラムもしっかりしていて英語ベースであるとうことで、カナディアンスクールを選んでいるご家庭もありましたのでご参考まで。
いずれにしても、海外生活では子供の学費以外でも教材などをそろえなければいけないので教育費の割合が高くなり、家計からどこまで負担できるかは重要です。 

将来の進路や帰国時期の予定、得られる資格や教育システムの違いによる影響

将来的に日本国内で進学することを考えるとき、日本の教育システムを採用する日本人学校に入れるならあまり問題ないですが、現地校やインターに通わせる場合には、以下の点に留意し、子供の将来の予定進路から逆算してよく考える必要があります

  • 帰国時期
  • 学校で得られる資格
  • 日本以外の教育システムを受けたことによる日本での進学への影響

どんなことかというと、日本の学校制度では小・中学校の義務教育課程を卒業すれば、高校を受験できます(高校の入学資格を得られるということ)。そして、高校を卒業すれば大学を受験できます(大学の入学資格を得られるということ)。
ところが、現地校やインターなど日本と異なる学校制度の学校を卒業(在籍)していると、そこから日本で高校受験や大学受験(場合によっては中学受験も)する際にそれぞれの入学資格を満たさない場合があるのです。

たとえば、学校年度(年度の開始月)の違いにより、一般的にアメリカの現地校に通っている日本の学年では同じ中学3年生の子供でも、8月生まれなら満15歳の4月の時点で既にGrade9は終えており、日本の義務教育年限の9年の課程を修了したことになるので日本の高校受験(入学資格を取得)できることになりますが、9月生まれだと満15歳の4月の時点でまだGrade9の途中なので、日本の高校の入学資格を得るには翌年の4月まで遅れてしまうということになります。

これが日本の大学への進学だと、同じように12年の課程を修了していなければいけなかったり、外国の大学入学資格である(国際バカロレア、アビトゥア、バカロレア、GCEAレベル)を取得するなどの条件も加わり、大学受験(入学資格)を得られるようにあらかじめ留意しておく必要があります。

さらには、英国式の教育システムでは義務教育開始が日本より1年早いのでこれとは少し違った問題となったりと、教育システムやそれまで在籍していた学校によって日本での進学の条件が変わってくるので、詳細は進学予定の高校や大学・都道府県の教育委員会に予め相談しておくとよいでしょう。

学校年度は国によっても違うので、 子供の年齢や誕生月に応じた進級予定を年表などで整理しておくと問題点が浮き彫りになりよいです。
日本での進学を考えていて、子供を現地校やインターに通わせる多くのご家庭では、帰国時期や日本人学校への転校時期を調整するなどしています。
また、帰国子女枠で受験することを考えている場合でも、受験資格に海外での滞在時期や年数など受験する学校により違いもあるのであらかじめ調べておきましょう。

参考記事

帰国子女を小中学校やインターナショナルスクールの小中学部にいれる際に気をつけること

帰国子女としての日本の高校への入学資格(受験資格)

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子供の希望と親の覚悟

子供が日本人学校ではなく、現地校やインターを希望する場合、親には家庭で日本語(国語や漢字・言葉)教育をする覚悟が必要です。
現地校やインターに通っていれば外国語は自然に習得しますが、友達が増えたり仲良くなるにつれ、日本語を使わなくなってくるので家庭学習や通信教育、補習授業校に通うなど日本語も頑張らないと遅れてきます。
日本人家庭なのに兄弟や姉妹間の会話は英語のご家庭も目にします。
特に小学校3年以降になると、国語では漢字の熟語が増えてきて、ただ漢字を書くだけではなく意味を理解したうえで使えるようになければならないので親子ともども更に労力が必要になります。
うちの場合は夫婦ともに日本で教育を受けているので、インターに通う子供達が学校で何をどのように教えられているかわからないので、例えば算数を自宅で日本式でも教え、理解しているかどうか試しつつ、日本語ではなんと言うかもあわせて教えています。
学校で教えられてくる九九や割り算の筆算のやり方など、日本式とは違うので興味深いです。
また、Z会などカリキュラムがしっかりしていて海外受講が可能な通信教育を利用すれば、どちらかが予習でどちらかが復習にもなり、英語と日本語の単語を両方学べるのでオススメです。

参考記事

これさえなければ・・・。Z会の小学生向けコースを海外受講した感想と使い勝手

兄弟・姉妹の有無

兄弟や姉妹がいるときは、それぞれの子供の年齢や事情にあわせて最適な学校を考える必要があります
多くの場合、上の子供にあわせることになると思いますが、年齢差によって下の子供の教育内容にしわ寄せが行かないように配慮する必要があります。
うちの場合は、兄弟の年の差が日本の学年だと3学年分ズレているので、中学・高校・大学の卒入学の時期が重なるため、まずは上の子が高校受験する頃にどうしているかシュミレーションしながら進学・教育スケジュールを考えています。

治安(セキュリティ)

国や地域によって治安レベルは異なりますが、いままで住んできたいくつかの途上国では、治安が悪化した際にとられる安全対策は学校によってかなり違いました。
たとえば、学校を警備する警備員の武装レベル(銃の有無や人数の違い等)、現地の警察との連携や安全対策の柔軟さについては、学校とつながりのある各国政府の外交手腕と情報収集能力の差がハッキリと感じられるところです。
一般的に日本人学校よりも欧米系のインターナショナルスクールの方が安全対策のレベルは高いと思います。
その分の経費も学費に上乗せされているのでしょうが・・・。
日本では考えられませんが、在籍したいくつかの学校ではライフルで武装した警察やガードが学校の出入り口や周囲の警備をしていました。
いずれにしても、治安の状況と学校でとられている安全対策は確認する必要があります

学校の口コミや評判

勤務先の前任者など、実際に子供を通わせている方がいれば聞いてみるとよいです。
また、インターナショナルスクールの先生の質や学校運営、PTA活動など学校の様子についてはインターネット上の口コミサイトで調べられます。
フェイスブックなどのSNSで実際に通わせている保護者などに問い合わせしてみてもよいかもしれません。 
候補が絞りきれない場合は、そのような情報も決め手になります。 

インターナショナルスクールの選び方

外国人の多い国や都市ではインターナショナルスクールも数校あります。
また、学校名に「インターナショナル」と入っているだけで中身はほとんど現地校という名ばかりのインターもよく見かけたり、途上国では現地の富裕層の子供の割合が多いところもあり、現地語があふれインターナショナル色が薄いところもあります。

では、インターナショナルスクールを選ぶときはどのような基準で選べばよいのでしょう?
うちの場合は高校まで卒業すれば日本の大学の入学資格を得られる学校をインターナショナルスクール選びの基準としています
海外のいろいろな国を移動しながら暮らしていますが、将来的には子供を日本の大学に進学して欲しく、またその方が経済的にも助かるからです

具体的には、まずは文部科学省で大学入学資格について定めている、インターナショナルスクールの国際的な評価団体(WASC、CIS、ACSI)の認定を受けている学校を選びます

大学入学資格について(抜粋)
11.国際的な評価団体(WASC、CIS、ACSI)の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了した18歳以上の者
文部科学省より

ちなみに、これまでいろいろなインターナショナルスクールを検討しましたが、振り返ってみると、財政面も含め運営がしっかりしていそうで先生の質もよさそうな学校はいずれもWASC、CISまたはACSIの認定を受けていました。
これらの認定校は、認定を維持するために評価機関から定期的なチェックを受けているので安心です。

そのうえで、次にどこに転校してもよいように、国際バカロレア、英国式かアメリカ式とある程度カリキュラムに一貫性があるように学校を選ぶようにしています。

海外での学校探しに役立つサイトの一覧

赴任先にどんな学校があるかは、その国の領事館などの在外日本公館や前任者から情報を得られますが、それだけだと足りません。
そこで、海外での学校探しに役立つサイトをいくつか紹介します。

日本人学校や補習授業校を調べる

日本人学校と補習校の一覧です。
なお、情報が古かったり、治安情勢など安全上の理由から住所の記載がなかったりとネットでは詳細が検索できないこともありますので、詳しくは対象国の領事館など在外日本公館に直接問い合わせした方がよいです。

 ●日本人学校(文部科学大臣から認定されている在外教育施設)の一覧

 ●補習授業校の一覧

日本人の進学実績があるインターナショナルスクールや現地校を調べる

日本人の通学実績がある現地校やインターナショナルスクールが記載されています。

 ●外務省 諸外国・地域の学校情報

国際的な認証機関による認定を受けているインターナショナルスクールを調べる

日本の大学入学資格の一つである、国際的な評価団体の認定校を探せます。

 ●CIS (Council Of International Schools)

 ●WASC (Western Association of Schools and Colleges)

 ●ACSI (Association of Christian Schools International)

国際バカロレア(IB)認定校を調べる

世界各国の国際バカロレア(IB)の認定校が検索可能です。バカロレア方式の現地校も混じっているので、特に非英語圏の国だったら、検索の際のキーワードに「international」と入れて検索するとIB方式のインターナショナルスクールが検索しやすくなります。

 ●International Baccalaureate Organization

ブリティッシュインターナショナルスクールを調べる

英国式のインターナショナルスクールを調べられます。

 ●COBIS(The Council of British International Schools)

オーストラリアンインターナショナルスクールを調べる

オーストラリア式のインターナショナルスクールを調べられます。

 ●Australian International Schools Association

フレンチ(インターナショナル)スクールを調べる

フレンチスクールやフレンチインターナショナルスクールが調べられます。

 ●AEFE (Agence pour l'enseignement français à l'étranger)

カナディアン(インターナショナル)スクールを調べる

カナダ政府(またはカナダの各州)により認定されているカナディアンスクールも授業料が他のインターより安い場合もあるので調べてみる価値はあります。
まとまった一覧はありませんが、「Canadian International School」+「国名、都市名」で検索すれば調べられます。 

まとめ

いかがでしたか?
日本とは勝手が違う海外での学校選びは考えることが多く大変ですが、なによりも子供が元気に楽しく通える学校に巡り逢えることが大事だと痛感しています。今回の記事がそんな手助けになればうれしいです。

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